
実家に見守りを入れたいんですが、何から決めればいいのか分かりません…。
この記事では、実家に見守りサービスを入れるときに決めることについて解説します。
結論から書くと、つまずくのは機能選びではなく契約と工事と立ち会いのところです。
サービスを見比べる前に、実家の条件をそろえておくと話が早く進みます。
国土交通省と厚生労働省が公開している資料をもとに整理しました。
実家の状況に当てはめながら読んでみてください。
実家の見守りは、サービス選びより先に決めることがある
実家に見守りを入れるとき、多くの家が申し込みの手前でつまずきます。
機能の違いではなく、名義や工事、立ち会いといった実家の事情が理由です。
つまずきやすいところと、先に決めることを並べてみます。
| つまずくところ | 先に決めておくこと |
| 申し込みの名義 | 誰が契約して、誰が払うか |
|---|---|
| 機器の取り付け | 実家が持ち家か借家か |
| 設置の日 | 立ち会いに誰が行くか |
| 親の受け止め方 | 同意をどこまで取るか |
| 申し込める地域 | 実家が対応の範囲に入っているか |
この5つは、どのサービスを選んでも同じように聞かれることです。
先に決めておけば、資料を読むときに迷いが減ります。
反対に、ここを決めずに申し込むと途中で止まってしまいます。
自分の家に入れる場合と、実家に入れる場合の違いです。
自分の家なら、契約する人と使う人が同じです。
実家は、契約する人と使う人が分かれることがあります。
住んでいる人の同意と、建物の持ち主の許しが別に必要な場合もあります。
設置の日に家にいられるかどうかも、遠方だと問題になります。
この違いが、実家の見守りを難しく見せている理由です。
まずは、決めておきたい5つのことを順に見ていきます。
契約の前に決める5つのこと
申し込みの前に、家族のあいだで答えを出しておきたい5つです。
どれも、サービスを選ぶ前に決められることです。
誰が契約して、誰が払うか
1つ目は、契約する人と払う人を決めることです。
実家の見守りでは、使うのは親で、調べているのは子どもです。
この2つがずれていると、申し込みの途中で手が止まります。
決めておきたいのは、次の4点です。
- 契約の名義を親にするか、子どもにするか
- 支払いの口座やカードを誰のものにするか
- 書類の送り先を実家にするか、子どもの家にするか
- 解約するときに手続きできるのは誰か
名義を子どもにできるかは、サービスによって違います。
資料を取り寄せるときに、この点を確かめておきます。
親の年金から引き落とす形だと、金額の話が必要になります。
子どもが払う場合は、きょうだいに先に伝えておくと後で揉めません。
名義と支払いは、親子で話しておく最初の論点です。
ここが決まると、資料を読むときの見るところが絞れます。
親が自分で払うと言う場合は、その気持ちを尊重して進めます。
実家は持ち家か借家か
2つ目は、実家で工事ができるかを確かめることです。
見守りの機器は、壁や窓に取り付けるものがあります。
借家なら、取り付けの前に契約の中身を見ておきます。
国土交通省が示している賃貸住宅標準契約書では、増築や改築、模様替えに貸主の書面の承諾を求めています。
ただし、この書式は使うことが決まっているものではありません。
実家が借家なら、手元の契約書を見て確かめるのが確実です。
分からないときは、管理会社に取り付けの可否を聞きます。
持ち家でも、集合住宅なら共用の部分に手を入れられないことがあります。
工事が難しい場合は、置くだけの機器から選ぶ形になります。
工事ができるかどうかで、選べるサービスの幅が変わります。
置くだけの機器なら、借家でも始めやすくなります。
建物の条件は、資料を取り寄せる前に調べておきたいところです。
設置の立ち会いに誰が行くか
3つ目は、設置の日に誰が実家にいるかを決めることです。
機器の取り付けは、人が訪ねてくる形が多くなります。
親だけで対応するのが難しい家もあります。
立ち会いで決めておきたいのは、次の4点です。
- 子どもが帰省できる日に合わせられるか
- 親ひとりで対応してもらってよいか
- かかる時間はどのくらいか
- 当日に決めることが残っていないか
帰省に合わせたいなら、申し込みの時期から逆算します。
お盆や年末は込み合うので、早めに動くほうが選べます。
親ひとりで対応する場合は、聞かれそうなことを先に伝えておきます。
近くに住む親族に頼めるなら、その人にも話を通しておきます。
立ち会いの日は、帰省の予定と合わせて決めるのが現実的です。
ここを後回しにすると、申し込んだあとに止まります。
訪ねてくる日や時間の幅も、資料で確かめられます。
親の同意をどこまで取るか
4つ目は、親の同意をどこまで取るかを決めることです。
実家に入れる見守りは、親の暮らしの中で動きます。
親に伝えずに進めると、あとで続かなくなります。
同意について決めておきたいのは、次の4点です。
- 機器を置くことを親が知っているか
- 何が家族に伝わるのかを親も分かっているか
- 親がやめたいと言ったときにどうするか
- 親の部屋に置いてよいか
何が伝わるのかを親に話しておくと、受け止め方が変わります。
内緒で見る形にすると、見つかったときに関係がこじれます。
やめたいと言われたときの決め方も、先に話しておきます。
寝室や浴室まわりは、置かない前提で考えるほうが無理がありません。
同意は、入れたあとに続くかどうかを決める部分です。
機能よりも、ここに時間をかけるほうが結果が変わります。
話の進め方は親に見守りを提案する切り出し方5つでまとめています。
実家が対応の範囲に入っているか
5つ目は、実家の地域が対応の範囲かを確かめることです。
駆けつけまで頼めるサービスは、対応できる地域が決まっています。
実家が山間部や離島だと、範囲から外れることがあります。
地域について確かめたいのは、次の4点です。
- 実家の住所が対応の範囲に入っているか
- 範囲に入っていない場合に別の形があるか
- 駆けつけではなく連絡だけの形を選べるか
- 実家の近くに拠点があるか
到着までの時間は、状況や地域によって異なります。
範囲から外れる場合は、連絡が届く形の見守りに切り替えます。
自治体の取り組みが使えることもあるので、あわせて調べます。
住所を伝えれば、範囲に入るかは資料の請求時に分かります。
対応の範囲は、最初に確かめておきたい条件です。
ここが外れていると、ほかを決めても前に進みません。
次は、実家の建物と設備で変わることを見ていきます。
実家の建物と設備で変わる3つのこと
同じサービスでも、実家の建物によって置ける形が変わります。
帰省のときに見ておけば、資料を読むときに役立ちます。
戸建てと集合住宅の違い
1つ目は、戸建てと集合住宅で置ける機器が違うことです。
戸建ては、外に付ける機器を選べる場合があります。
集合住宅は、共用の部分に手を入れられないことがあります。
建物で見ておきたいのは、次の4点です。
- 玄関まわりが共用の部分かどうか
- 窓やベランダに取り付けてよいか
- 機器を置く電源のコンセントがあるか
- 部屋数が多いと機器も増えるか
部屋数が多い戸建ては、置く機器の数も増えやすくなります。
集合住宅は、管理規約で決まっていることがあります。
管理組合への確認が要る場合は、時間がかかると見ておきます。
どこまで置けるかは、下見をしてもらうと分かります。
建物の形は、見積もりの中身を左右する部分です。
間取りを伝えれば、相談の段階で目安が分かります。
実家の図面が残っていれば、出しておくと話が早くなります。
固定電話と通信回線が残っているか
2つ目は、実家の通信がどうなっているかを見ることです。
見守りの機器は、外とつながるための回線を使います。
固定電話を使う形と、通信を内蔵した形があります。
通信で見ておきたいのは、次の4点です。
- 固定電話が今も使えるか
- インターネットの回線が残っているか
- 使っていない契約に払い続けていないか
- 通信を内蔵した機器を選べるか
固定電話を解約したあとだと、使えない機器があります。
回線がなくても導入できる形を用意しているサービスもあります。
使っていない契約が見つかれば、見直しの相談にもつながります。
書類は勝手に見ず、親と一緒に確かめるのが前提です。
通信の状況は、選べる機器を決める条件になります。
帰省のついでに、電話のそばを見ておくと分かります。
回線を新しく引くなら、工事の時間も見ておきます。
親の暮らしの動線に合うか
3つ目は、親がふだん通る場所に合っているかです。
機器を置いても、親が通らない場所なら働きません。
どこで過ごし、どこを通るのかを先に見ておきます。
動線で見ておきたいのは、次の4点です。
- 1日のうち長くいる部屋はどこか
- 寝室からお手洗いまでの道はどこか
- 台所に立つ回数はどのくらいか
- 外に出る回数は多いか少ないか
長くいる部屋に合わせると、動きが伝わりやすくなります。
外出が多い親なら、家の中だけの見守りでは足りません。
持ち歩ける形を足すかどうかも、ここで決まります。
動線は帰省の2日間でもおおよそ分かります。
動線に合っていない機器は、入れても使われません。
置く場所は、相談のときに伝えると提案が変わります。
次は、子どもが遠方のときに決めることを見ていきます。
子どもが遠方のときに決める3つのこと
離れて暮らしていると、知らせが届いたあとが問題になります。
ここを決めておくと、いざというときに迷いません。
知らせが届く先を誰にするか
1つ目は、知らせを誰が受けるかを決めることです。
家族に届く形だと、受け取る人の登録が要ります。
仕事中に気づけるかどうかも、考えておきます。
知らせについて決めておきたいのは、次の4点です。
- 登録できる人数は何人までか
- 届くのはメールか、アプリの通知か
- 夜中に鳴っても気づける形か
- 気づけなかったときに別の人へ回るか
登録できる人数は、サービスによって違います。
1人だけに集めると、その人が気づけない日に止まります。
きょうだいがいるなら、複数で受けるほうが安心できます。
知らせが多すぎると、家族のほうが続かなくなります。
受け取る人は、2人以上にしておくと止まりにくいです。
登録できる人数は、資料で確かめられます。
通知の形も、親の暮らしに合うものを選びます。
実家へ向かう人を決めておく
2つ目は、知らせが来たあと誰が向かうかです。
遠方からでは、その日のうちに着けないことがあります。
代わりに動ける相手を決めておきます。
向かう人について決めておきたいのは、次の4点です。
- 実家の近くに住む親族がいるか
- 近所の人に頼める関係があるか
- 警備会社の駆けつけを使うか
- 鍵を預けられる相手がいるか
頼む相手がいないときは、駆けつけまで含む形が選択肢になります。
到着までの時間は、状況や地域によって異なります。
鍵を預ける場合は、親の了解を得てから決めます。
頼む相手には、何があったら連絡が行くのかを先に伝えます。
向かう人を決めておくと、知らせが行動につながります。
ここが空いていると、知らせを受けても動けません。
頼れる人がいない家ほど、駆けつけの形が効いてきます。
きょうだいで役割を分ける
3つ目は、きょうだいで役割を分けることです。
一人が全部を抱えると、長く続きません。
お金・連絡・訪問の3つで分けると決めやすくなります。
分け方の例です。
- 費用を出す人と、手続きをする人を分ける
- ふだんの連絡を曜日で分ける
- 実家に行ける人が訪問を担う
- 決めたことを家族で共有しておく
近くに住む人に訪問が偏りやすいので、ほかで埋めます。
費用の負担は、先に決めておくと後で揉めません。
決めたことは、文字にして残しておくと確かです。
役割は、状況が変わったら組み替えてかまいません。
役割分けは、入れたあとに続けるための準備です。
契約の前に話しておくと、申し込みがすんなり進みます。
一人暮らしの親への備え方は一人暮らしの高齢者を見守る3段階の備えでまとめています。
実家の自治体の取り組みもあわせて調べる
民間のサービスとは別に、自治体の取り組みがある場合があります。
内容は自治体によって違うので、実家の市区町村で確かめます。
相談の入口になるのが、地域包括支援センターです。
厚生労働省の資料では、地域包括支援センターは市町村が設置する機関として示されています。
高齢者についての相談を受け、必要な制度やサービスにつなぐ役割があると説明されています。
実家の住所の地域にあるセンターが、相談の窓口になります。
使える取り組みがあるかどうかは、窓口で確かめるのが確実です。
介護の認定を受けているなら、担当のケアマネジャーにも相談できます。
制度の対象になるかの判断は、窓口に任せる形にします。
自治体の取り組みは、民間のサービスと併せて考えられます。
どちらかに決める必要はなく、足りないところを埋める形で構いません。
調べる順番は、民間の資料と自治体の窓口を同じ時期に当たるのが早いです。
実家に入れやすいサービスの形を知っておく
細かい種類の見比べより、誰が動くかで大きく分けると分かりやすくなります。
実家だから引っかかることも、形によって違います。
3つの形で並べたのが次の表です。
| 誰が動くか | どんな形か | 実家で引っかかりやすいこと |
| 家族が動く | 通知を受けて家族が連絡する | 遠方だとその日に行けない |
|---|---|---|
| 事業者が訪ねる | 決まった日に人が訪ねて様子を伝える | 急なときには間に合わない |
| 警備会社が駆けつける | 異常のときに人が実家へ向かう | 対応の範囲と工事の可否を先に確かめる |
実家が遠いほど、人が向かってくれる形の値打ちが上がります。
反対に、近くに頼める人がいる家なら通知だけで足りることもあります。
種類ごとの見比べは離れて暮らす親の見守りサービス7種類でまとめています。
駆けつけまで頼める形を考えるなら、先に確かめることが2つあります。
1つは、実家の住所が対応の範囲に入っているかです。
もう1つは、実家の建物で機器を取り付けられるかです。
この2つは、どちらも資料の請求時に伝えれば分かります。
借家なら、契約書の内容もあわせて見ておきます。
範囲から外れる場合は、通知が届く形に切り替えます。
セコムの親の見守りプランは、離れて暮らす親のために用意された形です。
実家の間取りで何が置けるのかを、資料で先に確かめられます。
ALSOKのみまもりサポートは、通信回線がなくても導入できると案内されています。
実家にネット環境がない場合でも始められるか、資料で確かめられます。
資料を取り寄せたら確かめる4つの欄
資料が届いたら、実家の条件に関わる欄から見ていきます。
機能の一覧より先に、この4つを確かめるほうが早く決まります。
見るところを並べたのが次の表です。
| 確かめる欄 | 見るポイント |
| 対応の範囲 | 実家の住所が入っているか |
|---|---|
| 工事の要否 | 取り付けが要るか、置くだけか |
| 契約者と利用者 | 名義と使う人を分けられるか |
| やめるときの決まり | いつから、どんな手続きで解約できるか |
やめるときの決まりは、入れる前に読んでおきたい欄です。
あとで知ると、続けるか迷ったときに動きにくくなります。
2社の違いはセコムとアルソックの見守りはどっちが良いかで並べています。
資料は、1社だけでなく2社そろえると見比べられます。
同じ欄を並べると、実家に合うほうが見えてきます。
親と一緒に読めるので、同意を取る材料にもなります。
取り寄せるだけなら、契約は発生しません。
申し込みのあとに担当者から確認の連絡が来ることがあります。
その場で決めなくてよいので、落ち着いて読めます。
セコムの資料には、基本のサービスとオプションの分かれ方が載っています。
何を付けられるのかを、親と読みながら決められます。
ALSOKは3つのプランが用意されていて、必要なものだけを足せます。
実家に合う組み合わせがあるかを、資料で確かめられます。
入れたあとに実家で起きる3つのこと
入れて終わりではなく、そのあとに起きることも見ておきます。
先に知っておけば、止まったときに立て直せます。
よくある3つを並べます。
| 起きること | 立て直し方 |
| 親が機器を使わない | 使う場面を1つに絞って決め直す |
|---|---|
| 知らせが多すぎる | 届く条件を緩めるか、受け取る人を分ける |
| 機器の電源が抜かれている | 置き場所と抜けた理由を親に聞く |
どれも、親の暮らしに合っていないことが理由です。
機器を増やすより、使い方を減らすほうが続きます。
続かなくなったときの立て直しは見守りを入れたのに親が使ってくれないときの5つの理由でまとめています。

入れたら安心だと思っていました。使われなくなることも考えておきます。
最初から完成させようとせず、1つずつ足していく形でかまいません。
半年後に見直す前提で始めると、気が楽になります。
よくある質問
実家の見守りサービスについて、よく寄せられる質問をまとめました。
- Q子どもが契約して、親が使うことはできますか?
- A
- Q実家が借家でも見守りサービスは入れられますか?
- A
- Q設置の日に実家へ行けないときはどうしますか?
- A
- Q実家が遠くても駆けつけてもらえますか?
- A
- Q自治体の見守りと民間のサービスはどちらを選びますか?
- A
どちらかに決める必要はなく、足りないところを埋める形で併せて使えます。
自治体の取り組みは内容が地域で違うので、窓口で確かめるのが確実です。
調べ方は実家の自治体の取り組みもあわせて調べるで紹介しています。
まとめ:実家の見守りは、契約と工事と立ち会いを先に決める
実家の見守りでつまずくのは、サービスの機能ではありません。
名義と支払い、工事ができるか、立ち会いに誰が行くかのところです。
この3つを決めてから資料を読むと、一気に進みます。
まずは、実家が持ち家か借家かを思い出してみてください。
そこが決まるだけで、選べる形がかなり絞られます。
そのうえで、2社の資料を並べて読むのが早い道です。

機能を比べるところから始めようとしていました。先に実家の条件を決めてみます。
資料を取り寄せるだけなら、契約は発生しません。
親と一緒に読んでから決められるので、急ぐ必要もありません。
セコムは実家の条件を伝えると、置ける機器の組み合わせを示してもらえます。
親と読みながら決められるので、同意を取る材料にもなります。
ALSOKは初期費用のかからないプランも用意されていて、小さく始められます。
実家に合う形があるかを、資料で並べて確かめられます。
見守りの方法全体は離れて暮らす親を見守る10の方法でまとめています。

