見守りを入れたのに親が使ってくれない!続かない5つの理由と立て直し方

実家の備え

せっかく見守りを入れたのに、親がまったく使ってくれなくて…

この記事では、見守りを入れたのに親が使ってくれないときの立て直し方について解説します。

結論から書くと、親を動かすのではなく仕組みのほうを変えるのが近道です。

使われないのは、親の操作を前提にした形を選んだためであることが多くあります。

使ってほしいと頼み続けるほど、親は身構えていきます。

手を入れる先を変えれば、同じ機器のままでも回りはじめます。

使ってくれないのは、親のやる気の問題ではない

使われない機器を見ると、親の意欲の問題に見えます

ただ、続かない原因の多くは選んだ形のほうにあります。

親に手順を求める仕組みは、どんな人でも続けるのが難しくなります。

毎日ボタンを押す、アプリを開く、通知に答える。

こうした動作は、習慣になるまでは負担として残り続けます。

自分の生活に置き換えて考えると、続かない理由が見えてきます。

毎日続けられる動作は、意識しなくてもできるものだけです。

意識しないとできない動作は、いずれ抜け落ちていきます。

忙しい日や体調の悪い日に、最初に抜けるのがこの部分です。

つまり、変えるべきは親ではなく仕組みのほうです。

親の操作をどれだけ減らせるかで、続くかどうかが決まります。

まずは、今の状態がどちらのタイプかを見分けます。

「最初から使わない」と「だんだん使わなくなった」は分けて考える

使ってくれない状態には、性質の違う2つのパターンがあります。

どちらなのかで、手を入れる場所が変わります。

まずはここを見分けるところから始めます。

タイプ起きていること手を入れる場所
最初から使わない納得しないまま設置された目的の共有をやり直す
数日でやめた操作が覚えられなかった操作の要る部分を減らす
数か月かけて減った通知や手間が煩わしくなった設定と置き場所を見直す
使うが報告しない見られている感じを避けている見える範囲を狭める

いちばん多いのは、数日でやめてしまう形です。

この場合、設置そのものは受け入れられています。

入口が合わなかっただけなので、直せる余地が大きく残っています。

続かなくなる5つの理由

ここでは、続かなくなる理由を5つに分けて整理します。

5つとも、機器そのものの良し悪しとは別の話です。

どれか1つでも当てはまれば、そこが直しどころになります。

使う場面が想像できていなかった

まず多いのが、いつ使うのか分からないまま置かれた状態です。

説明を受けても、自分の生活に当てはめるのは別の作業になります。

場面が浮かばないものは、置いてあるだけの物になります。

「転んだとき」と言われても、本人は転ぶ前提で暮らしていません。

起こる前提の説明ほど、自分ごとになりにくくなります。

日常の場面から入るほうが、使い方は伝わります。

「風邪で寝込んだとき」のような、経験のある場面が向いています。

親自身が過去に困った出来事があれば、それを使います。

そこで、普段の場面に結びつけて伝え直します

「体調が悪くて起きられない朝に」なら、想像しやすくなります。

場面がひとつ浮かべば、そこから使い始められます。

操作を覚える必要があった

2つ目は、覚える手順が残っていた場合です。

アプリを開く、画面を選ぶ、といった段階が入ると負担が増します。

手順が2つを超えると、続かなくなりやすくなります。

設置のときは、子どもがそばにいるので操作できます。

一人になってから、手順が思い出せなくなる形です。

その場でできたかどうかは、続くかどうかの目安になりません。

一人で3日続けられたかどうかで見るほうが実態に近くなります。

見直すときは、親の操作が何回要るかを数えます

数えてみると、思っていたより多いことがあります。

操作の少ない方法はスマホが苦手な親を見守る方法7選で整理しています。

通知が多くて煩わしくなった

3つ目は、知らせが多すぎた場合です。

安心のために設定を細かくすると、鳴る回数が増えます。

回数が増えるほど、内容を見なくなっていきます。

煩わしくなるのは、親の側だけとは限りません。

受け取る家族のほうが先に見なくなることもあります。

どちらかが見なくなった時点で、仕組みは止まります。

家族の側が見落とした経験がないかも、あわせて確かめます。

直し方は単純で、知らせる条件を減らすことです。

1日1回の要約だけにすると、見る習慣が戻ります。

減らして困らなければ、その設定のままで構いません。

見られている感じがした

4つ目は、監視されていると感じた場合です。

設置のときは納得していても、暮らすうちに気になってきます。

そうなると、使わないことで距離を取ろうとします。

この場合、機器を止めても不満は残ります。

問題は見られること自体ではなく、範囲が決まっていないことです。

どこまで見えるのかを、本人と決め直す必要があります。

範囲が決まっていれば、見られること自体は受け入れられます。

決め方は、親が嫌な場面を挙げてもらうところから始めます。

有効なのは、見える範囲を狭めてみせることです。

減らして見せると、こちらの意図も一緒に伝わります。

抵抗感の扱いは監視せず見守る7つの方法でまとめています。

置き場所が生活の流れから外れていた

5つ目は、置いた場所が合っていなかった場合です。

普段通らない部屋にあると、存在ごと忘れられます。

寝室に置いたのに日中は居間にいる、という形がよくあります。

設置場所は、設置した日の都合で決まりがちです。

コンセントの位置や見た目で決めると、動線から外れます。

親が1日で長くいる場所に合わせるほうが続きます。

置き場所は、あとから何度変えても構いません。

見直すときは、親の1日の動きを先に聞きます

どの部屋で何時間過ごすかが分かれば、置き場所は決まります。

5つの理由が分かると、やってはいけない対応も見えてきます。

やってはいけない3つの対応

焦ったときに出やすい対応を、先に確認しておきます。

3つとも、心配から出る自然な反応でもあります。

ただ、どれも状況を悪くする方向に働いてしまいます。

使っていないことを責める

まず避けたいのが、使っていない事実を問い詰めることです。

親からすると、断れなかったものを責められている形になります。

次からは、使っていないことを隠すようになります。

「使ってる?」は、確認のつもりでも催促に聞こえます。

聞くなら「使いにくいところない?」のほうが答えやすくなります。

問題を機器側に置くと、親も理由を言いやすくなります。

理由が出てくれば、そこが直せる場所だと分かります。

理由が出ないうちは、こちらの推測で動かないほうが安全です。

大事なのは、責める相手を機器のほうにすることです。

「これ分かりにくいよね」と言えば、同じ側に立てます。

そこから理由が出てくれば、立て直しは進みます。

機器を足して補おうとする

2つ目は、別の機器を追加するという対応です。

1つ目が使われていない状態で足しても、負担が増えるだけです。

覚えることが二重になり、どちらも使われなくなります。

足すより先に、今あるものを1つに絞ります。

減らしたほうが、残った1つは使われやすくなります。

種類を増やすのは、1つが回り始めてからで足ります。

増やすほど、どれも中途半端になりやすくなります。

つまり、足すのではなく引くほうが先です。

選び直すときの見方は比べる7つの項目とあとで困りやすい4つのことで整理しています。

入れ替えは、今のものを止めてから考えます。

黙って設定を変える

3つ目は、親に伝えずに設定を変えることです。

見える範囲を広げれば、確認はしやすくなります。

ただ、あとで知られたときに信頼が大きく崩れます。

設定を変えるときは、変えた内容を口頭で伝えます。

伝えたうえで反対されたら、そこは戻します。

決める権利が本人にあると分かると、抵抗は減っていきます。

伝えたうえで許してもらえた設定は、あとで揉めません。

変えた日付を残しておくと、あとから振り返れます。

見守りが続くかどうかは、信頼が残っているかで決まります

黙って変えた一度が、その先すべてを止めることがあります。

ここまで避けられたら、立て直しの手順に入ります。

立て直す4つの手順

ここからは、実際に立て直すときの順番を4段階で整理します。

順番を入れ替えると、うまく進まないことがあります。

目的の共有を飛ばして機器を触っても、また止まってしまいます。

何のために入れたかをもう一度そろえる

最初に、何のために入れたのかを確かめ直します

入れた理由が親に伝わっていないまま動いていることがあります。

目的がずれていると、どんな機器でも続きません。

「何かあったとき、すぐ連絡がつくようにしたかった」と伝え直します。

主語を自分にすると、親も受け取りやすくなります。

ここがそろえば、親のほうから使い方を聞いてくることもあります。

目的が共有できていれば、多少の手間は受け入れてもらえます。

ここは、最初の切り出しと同じやり方で構いません。

説得ではなく、相談の形に戻すのがポイントです。

伝え方は見守りを提案する切り出し方5つでまとめています。

親の操作が要る部分を数える

次に、親がする動作を数で出します

1日に何回、どんな操作が要るのかを書き出します。

数にすると、負担の大きさがはっきり見えてきます。

親がする動作続きやすさ
何もしない(自動で伝わる)続きやすい
ボタンを1回押すだけ続きやすい
決まった時間に何かをする習慣になるまで時間がかかる
画面を開いて操作する続きにくい
複数の機器を使い分ける続きにくい

目安として、動作が2つを超えたら見直し時です。

上の2行に近づけるほど、使われ続けやすくなります。

数えるだけなら、その日のうちに終わります。

1つだけ残して、あとは止める

3つ目に、機能を1つに絞ります

複数を並行して使ってもらうのは、かなり難しくなります。

いちばん助かる場面を1つ選び、そこだけ残します。

残すものを選ぶときの目安です。

  • いちばん心配な場面で働くものを残す
  • 親の操作が少ないほうを残す
  • 止めるものは、消さずに設定だけ切っておく
  • 止めたことは親にも伝えておく
  • 残す1つは、親自身に選んでもらう
  • 止めた分の設定は、戻せるように控えておく

減らすと、残した1つの意味がはっきりします

親にとっても、覚えることが1つで済みます。

足すのは、それが回り始めてからで間に合います。

置き場所を生活の流れに合わせる

最後に、置き場所を動線に合わせます

親が1日でいちばん長くいる場所に移します。

移すだけで使われ始めることは、実際によくあります。

置き場所を決めるときに聞いておきたいことです。

  • 日中はどの部屋で過ごすことが多いか
  • 夜はどこで寝て、トイレまでどう動くか
  • 持ち歩く形なら、どこに置く習慣があるか
  • 来客のときに見られたくない場所はあるか
  • 冬と夏で、過ごす部屋が変わることはないか
  • 電源やコンセントの位置に無理がないか
  • 掃除のときに動かしてしまわない場所か
  • 家族が来たときに、すぐ手の届く場所か

聞き方としては、親に決めてもらう形にします。

自分で置いた物は、使う気持ちも続きやすくなります。

ここまでで直らないときは、形そのものを変えます。

「使わなくても成立する形」への切り替え

手を尽くしても続かないときは、求める形そのものを変えます

親に使ってもらう前提をやめる、という切り替えです。

何もしなくても様子が伝わる仕組みなら、続くかどうかを気にせずに済みます。

考え方親に求めること続かなくなる場面
使ってもらう形毎日の操作や返事体調が悪い日に途切れる
押すだけの形困ったときに押す押せない状況では働かない
使わなくても成立する形何もしなくてよい途切れる場面が少ない

一定時間動きがないときに知らせる仕組みは、この形にあたります。

家電の使用状況から様子を知る方法も、同じ考え方です。

どれも、親が忘れても成り立つのが共通点です。

切り替えるときも、黙って変えないようにします。

「操作が要らない形にしたい」と目的から伝えます。

親にとっても、負担が減る話なので受け入れられやすくなります。

操作が減ることは、親にとっても分かりやすい利点です。

方法の全体像は離れて暮らす親を見守る10の方法で整理しています。

今の機器を止める前に、次の形を決めておくと空白が出ません。

それでも合わないときは、やめる判断をしていい

合わないまま続けるより、いったん止めるほうがよい場合もあります。

やめ方まで決めておくと、次に進みやすくなります。

止めること自体は、悪い選択ではありません。

やめるのは失敗ではない

まず、合わなかっただけだと考えます

続かない形を残すと、家の中に不満だけが積もります。

使われない機器があること自体が、話題にしにくくなります。

止めると決めたことは、親にもはっきり伝えます。

責める形にならないので、親の側も気が楽になります。

使えなかったことを気にしている親も少なくありません。

止める側から切り出せば、その負い目を外せます。

次の話を持ち出しやすくなるという利点もあります。

やめ方を先に決めておくのは、始める前からの約束でもあります。

合わなければ止める、と決めてあると導入もしやすくなります。

止めた経験は、次を選ぶときの材料になります。

止める前に、合わなかった点を残しておく

次に、何が合わなかったかを書き出します

記録がないと、次に選ぶときに同じ形を選んでしまいます。

数行のメモで足りるので、その場で残しておきます。

残しておきたい項目です。

  • 親が言った、使いにくかった点
  • 何日で使わなくなったか
  • 操作が要る動作の数
  • 家族側が見なくなった通知の種類
  • 置いていた場所と、変えてみた場所

この記録があると、次の選び方がはっきりします

操作の数が理由なら、操作の要らない形を選べば済みます。

きょうだいがいる場合は、この記録を共有しておきます。

機器以外の方法に置き換える

最後に、機器を使わない形に戻す選択もあります。

決まった曜日の電話や、近所の人との関わりも見守りの形です。

機器が合わないなら、人のつながりで埋める方法が残ります。

機器をやめても、見守りをやめることにはなりません。

連絡の頻度を決め直すだけでも、形として成り立ちます。

気になる時期が来たら、また機器を考えれば足ります。

一度やめても、選び直しはいつでもできます。

大事なのは、何かしらの形が続いていることです。

止まったまま放置される状態を避けられれば十分です。

合う形は、家庭ごとに違って構いません。

よくある質問

使ってもらえないときの悩みについて、よく寄せられる質問をまとめました。

Q
買ったばかりなのに、もう止めてもいいですか?
A

止める前に、置き場所と設定を見直すだけで変わることがあります。

それでも合わないなら、止める判断をして構いません。

手順は立て直す4つの手順でまとめています。

Q
親が「いらない」と言い張ります
A

納得しないまま設置された場合は、目的の共有からやり直します。

機器の話ではなく、こちらが不安だという話から入ります。

進め方は何のために入れたかをもう一度そろえるで解説しています。

Q
通知が来ないのは、使われていないからでしょうか?
A

設定で通知が切れている場合もあるので、まず設定を確かめます。

親を問い詰める前に、こちら側で確認できることを先に済ませます。

聞き方は使っていないことを責めるで触れています。

Q
別の機器に買い替えたほうが早いですか?
A

合わなかった理由を残してから選ばないと、同じ形を選びがちです。

操作の数が理由だったなら、操作の要らない形に切り替えます。

考え方は「使わなくても成立する形」への切り替えで整理しています。

Q
きょうだいから「無駄だった」と言われます
A

合わなかった点が分かったこと自体が、次に使える材料です。

記録を共有しておくと、話が責め合いになりにくくなります。

残し方は止める前に、合わなかった点を残しておくでまとめています。

まとめ:親ではなく、仕組みのほうを変える

使ってくれないとき、直すのは親ではなく仕組みのほうです。

親に手順を求める形は、誰にとっても続けにくいものです。

操作の数を減らすほど、続く見込みは上がっていきます。

使ってほしいと頼み続けても、状況は動きません。

親が忘れても成り立つ形なら、続くかどうかを気にせずに済みます

そこまで持っていければ、こちらの気持ちも軽くなります。

母を責めていたけど、操作が多すぎただけでした。まず置き場所から変えてみます。

今日できるのは、親の操作が何回あるかを数えることです。

数えてみるだけで、手を入れる場所がはっきりします。

タイトルとURLをコピーしました